音楽のように

ヒストリカルクラシックのブログ

私とオーディオ その4

お薦めブックシェルフ・スピーカー3

 今回は趣向を変えて、お薦めできるブックシェルフ型スピーカーを3台、ご紹介しようかと思います。皆さまがオーディオ機器を購入される際の参考に、少しでもなりましたら幸いです。なお、このレビューは私の主観に基づくものであることをご了承ください。最終的な選択は皆さま自身のご判断でお願いいたします。

 さて、今回、ご紹介しますのは、現行品で、新品でも手に入る、ブックシェルフ型のスピーカーです。ブックシェルフ型というのは、「本棚にも置けるような」比較的小型のスピーカーのことです。日本の家屋事情を考えると、小型の方がスペースファクターが良いだろうと思いました。今回ご紹介するのは2ウェイで、ウーファー口径が11.5センチから14センチのものです。一般的に、口径が大きいほど、低音がよく出るということになります。3つ全てパッシブ型ですので、鳴らすには最低、オーディオ・アンプが別途必要になります。

 それでは、お薦めのスピーカーを紹介いたします。

 ①Vienna Acoustics Haydn jubilee

 ウィーン・アコースティクスオーストリアのスピーカー専業メーカーです。音楽の都、ウィーンのメーカーらしく、その製品には、ベートーヴェンモーツアルトハイドンなどの名が冠されています。このHaydn jubileeハイドンジュビリー)はウィーン・アコースティクス創立30周年を記念してつくられた限定モデルです。メーカーによると、製造費など以外、利益分は価格に乗せていないとのことです。実際、レギュラーモデルである、Haydn Grand Symphony Editionよりもかなり安く価格設定されています。ですが、スパイダーコーンや、ツイーターのすぐ後ろにフロント・バスレフポートが設けられている構造など、特徴的な技術が採用されておらず、やや簡素な造りとなっています。しかし、このシンプルな構造が、かえってこのスピーカーの長所となっていると思うのです。

 1990年代半ばに、BWから戦略的モデル、CDM1が発売され、大ヒットしましたが、その時に、ウィーン・アコースティクスS-1というブックシェルフ型スピーカーを発売し、その牙城の一角を崩しました。とても甘くバランスの良い音質に、多くのファンを獲得した、名機でした。このS-1と、Haydn jubileeを比べると、その外見がとても似ていることに気づくと思います。S-1はローズウッドの突板仕上げで、Haydn jubileeはピアノ・ブラック仕上げという違いはありますが、大きさやデザイン、ウーファーの口径(14㎝)、製造メーカーは違いますがシルクドームのツイーター、V字のエンブレムなど、とても良く似ているのです。Haydn jubileeS-1の現代の復刻版と言えるのではないでしょうか。当時のS-1の音をはっきりとは覚えていませんが、Haydn jubileeはとても甘い音がします。そして、質が非常に高いです。箱がいいのか、響きがとても美しく、また低音がよく出ます。私は、レギュラーモデルよりも、このHaydn jubileeをお薦めします。個性的な唯一無二の素晴らしいスピーカーです。オーストリア製で仕上げもとても綺麗で、ものとしても美しいです。上流のアンプやプレーヤーはYAMAHAがよく合うと思います、組み合わせると、とても自然に音楽を奏でます。

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Haydn jubilee
QUAD S-2

 現在は中華系資本になりましたが、イギリスの名門、クオードから、S-2というモデルをご紹介します。S-212.5センチの、ケブラーコーンのウーファーが低音を受け持ちます。そして、特徴的なのが、ツイーターです。こちらは、一般的なドームタイプ(ピンポン玉を半分に割ったような形)ではなく、平面型のリボンツイーターが採用されています。このツイーターがよくて、非常に繊細で、美しい高音を聴くことができます。クラシックは陰影がよく表現され、独特の雰囲気がありますが、とてもイギリス的な感じがします。ポップス系も上々で、ヴォーカルの息遣いがきちんと聴こえます。こちらは中国製ですが、仕上げも美しく、ヨーロッパ製のスピーカーに何らそん色はありません。上流はパイオニアが相性がいいと思います。クラシックだけでなく、ポップス系も聴く方にも、パイオニアはよい選択肢だと思います。

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S-2
DALI MENUET

 デンマークのスピーカー専業メーカー、ダリの小型スピーカー。大ヒットシリーズの4代目のモデルです。デンマーク製の非常に美しい仕上げのスピーカーで、ウーファーの口径は11.5センチです。メーカーは鳴らしやすさにも配慮していて、実際、良い音で鳴らしやすいから、これほどヒットしているのだと思います。実は、メヌエットは初代から改良を重ねるにつれて、個性が薄れてきて、万能型になってきた感があります。ロイヤル・メヌエット2で聴いた女性ボーカルはとてもよかった記憶があります。得手不得手のある、ある意味、とんがったスピーカーでした。ですが、現行のモデルでも、その音質自体は高水準で、どんな音楽でもそれなりにこなせる器用さもあります。コストパフォーマンスは本当に高く、趣味のオーディオの入り口として最適な、本格的で長く使えるスピーカーです。いままでオーディオに興味がなかった人も、聴くと、きっとその違いがすぐに分かるようなスピーカーです。上流はオンキョーをお薦めします。スピーカー自体の音質が柔らかいので、少し引き締める意味でも、オンキョーやパイオニアが適していると、私の耳には聴こえます。

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MENTOR MENUET(3代目のメヌエット

番外編 低価格オーディオアンプ、CDプレーヤーのお薦め

 上記に3つ、お薦めのスピーカーを挙げてきましたが、それなりにお値段がするものです。一番低価格のMENUETでも、実売価格で1ペア、約9万円ほどでしょうか(一番高価なHaydn Jubilee17万円前後です)そこにアンプやプレーヤーをというと、かなり大きな出費になります。そこで、ここでは、比較的安価で、音が良いアンプとプレーヤーをご紹介したいと思います。導入時点では一点豪華主義でスピーカーに重点をおいておいて、あとからじっくりと時間をかけて、アンプなど上流を検討していくというのも面白いものです。

オーディオアンプ:TEAC A-R630MKⅡ

オーディオアンプではTEACA-R630MKⅡをお薦めします。プラスチック感あふれる外観ですが、重量もあり、とても音の良いアンプです。DACなどのデジタル入力系は一切搭載しておらず、ひたすらアナログで音だけを追求している、不器用なアンプです。この価格でフォノイコライザーを内蔵しており、レコードプレーヤーさえ用意すれば、レコードもかけることができます。TEACは以前、デンマークのプライマーと同じ工場でアンプを製造していたことがありました。つまみなど外観もその時の流れをくんでいて、音もなんとなくそのころのTEACの音を彷彿とさせます。同社の他の現行製品とは異なる方向性の音です。低音がよく出て、陰影に富んだ音質で、特にQUAD S-2との相性が良かったです。実売価格は2万円前後で、TEACの良心ともいえるアンプです。

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A-R630MKⅡ
CDプレーヤー:ONKYO C-7030

CDプレーヤーではONKYOC-7030をお勧めします。とても立派な低価格CD専用プレーヤーです。実売23万円くらいながら、ずっと高価なシステムに組み入れても十分、役割を果たすのではないかと思います。解像度も高く、低音もよく出て、バーゲンプライスというのはこういう機器のことを言うのではないかと思います。ONKYOはまた、低価格のアンプもよくて、DALI MENUETには、ONKYOのアンプもよいかもしれません。

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C-7030

まとめ

 お薦めスピーカー3選、いかがだったでしょうか?オーディオ機器は高価だから良い、というものではありません。安ければよいというものでもありません。価格にかかわらず、良いものはよいのです。そして、そこには明らかに違いがあり、それがわかるラインがあります。聴いたときに、思わずはっとなれるか否かの境界線です。上記の3つのスピーカーは、どれもとてもクオリティーが高く、そのラインを超えたものです。そして、コストパフォーマンスもとても高く満足度の高いスピーカーでもあるでしょう。贅沢なものに思われるかもしれませんが、これらのスピーカーで、その息遣いまでも聴こえるような、とても良い音で音楽をきけるとしたら、決して高い買い物ではないと思われるのではないでしょうか。スピーカーはオーディオ機器のなかで、最も楽器に近い存在です。楽器を見るような目で、スピーカーを選んでみませんか?お気に入りのスピーカーは、必ずや日々の生活を彩り豊かなものにしてくれるはずです。この記事が、音楽を少しでも良い音で聴きたいと思ってらっしゃる方々の一助となれたら嬉しいです。

 

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